P・T
ソフト・ソリューションチーム
工学部環境工学研究科(博士課程)
環境工学研究科(修士課程)
土木工学科
1990年~1996年 | ネパール王国建設省 上下水道主任 |
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2001年〜2012年 | (株)東京設計事務所 海外事業部 * |
2012年~現在 | (株)TECインターナショナル |
* TECインターナショナルの前身
無収水管理、配水管理、GIS、水理解析
私の開発途上国における上水道改善プロジェクトのキャリアは東ティモールのディリ市のプロジェクトから始まりました。当時、東ティモールはインドネシアからの独立に伴う内戦により国が荒廃し、浄水場の運転記録など業務に必要な記録も失われてしまいました。消失を免れた資料の収集、現場調査による不足情報の補完を行い、浄水場の緊急復旧計画の策定・施工管理を実施しました。無事に給水が再開された時、水分野に関わるプロフェッショナルとして満たされた気持ちになりました。
最も従事期間が長期に及んだプロジェクとして印象に残っているのは、ヨルダンにおける無収水削減能力向上プロジェクトでした。ヨルダンは水資源の乏しい国の1つで、水はとても貴重な資源として認識されています。それにもかかわらず、ヨルダンでは高い無収水率に頭を悩まされていました。そのため、漏水削減が重要であるという認識を持ってもらえるよう、主要な専門家や相手機関の担当者と共にプロジェクト全関係者に働きかけました。その結果、数百名の相手機関技術者が漏水削減の研修に参加し、漏水削減機器の設置に協力してくれました。本プロジェクトにより、無収水率は確実に漸減していきました。
インド国デリー市を対象とした水道事業改善計画調査は、推計1,700万人という巨大な都市を対象としたプロジェクトであり、チャレンジングでやりがいのある業務でした。デリーの中心地は「オールドデリー」と呼ばれているのですが、非常に人口密度が高く日中に路地を歩くこともままなりませんでした。そのような状況下での、配水網や無収水削減プログラムの設計や計画作成は、非常に困難でした。現在、策定したマスタープランが実行されていますが、このプロジェクトに従事した4年間の経験を通して、様々な知見を得ることができ、プロジェクト管理能力を向上させることもできました。
何事もより深く理解しようとすれば面白くなる。
水セクターは途上国の20億以上の人が未だに安全な水・衛生へのアクセスがない状況の中で最もチャレンジングで好機があります。この分野で働くことで積極的に貢献できます。
P・T