南スーダンの首都、ジュバでは、20年以上続いた内戦の間、上水道セクターへの投資および施設の維持管理が十分に行われてきませんでした。そのため、既存施設は老朽化しており、緊急に改修を行い、運転状況を正常化する必要がありました。また、ジュバでは、南スーダン都市水道公社(SSUWC)のジュバ支所が、浄水場の運転・維持管理、料金徴収等を担っています。しかし、同支所では設備の老朽化に加え、水道施設の運転・維持管理・料金徴収にかかる職員の知識・技術不足などが課題になっています。こうした状況を改善するため、弊社では水道計画の根幹となるマスタープランの作成、浄水場の新設、配水管網の更新・拡張プロジェクトを実施するとともに、職員の能力強化プロジェクトも並行して実施することで、ジュバ市の水環境改善に寄与しています。
無償資金協力事業により、給水施設の増強が図られる一方、効率的かつ持続的な施設の活用のためにはカウンターパートの能力強化が重要です。そのため、同事業と並行して、能力強化のための技術協力プロジェクトを実施しています。本プロジェクトでは、運転・維持管理能力の改善を通して、SSUWCジュバ支所の水道事業運営能力が強化されることを目的として、以下の活動を実施しました。2016年7月に発生した内戦により、南スーダンでの活動は中断しましたが、何とか支援を続けるために2016年11月以降は隣国ウガンダで遠隔研修を実施してきました。