PROJECT 2022年1月4日(火) アゼルバイジャン共和国地方都市上下水道整備計画の業務完了

当社が11年間にわたり実施した「アゼルバイジャン共和国地方都市上下水道整備計画」のコンサルタント業務が2021年12月をもって完了しました。

アゼルバイジャン共和国は、1991年に旧ソビエト連邦から独立し、原油の輸出に支えられて高い経済成長率を達成した国で、2020年には長年占領下にあったナゴルノ・カラバフ地区の領土問題をめぐる紛争が終結したことでも知られています。

急速に近代化が進められた首都バクーに比べて、地方都市部ではインフラ施設が老朽化して経済発展の成長を阻害していたため、地方都市の上下水道施設の改善が国家の優先課題の一つに挙げられていました。本事業は、日本の円借款を活用して地方都市の上下水道施設を整備することを目的として実施され、2011年よりコンサルタント業務を実施しました。

当社は、事業実施対象である地方5都市の上下水道施設:取水施設(伏流水、湧水、地下水)、浄水場(逆浸透膜、3800m3/日)、水道配管(479.8㎞)、水道メータ(21,588個)、下水道配管(360.8㎞)、下水処理場(5処理場、合計26,850m3/日)の設計・調達支援・施工監理業務を実施し、対象都市の合計約12万人に安全な水供給と水環境の改善に貢献することができました。

11年間を振り返ると、設計基準の変更、現地通貨下落、新型コロナウイルス、カラバフ紛争など、まさに多難なプロジェクトでしたが、発注者であるAZERSUをはじめとするアゼルバイジャン政府機関、JICA、日本側政府機関ほか多くの関係者の協力を得ながら、重大事故ゼロ・死亡事故ゼロで無事事業を終えることができました。 本事業に携わった関係者の皆様には大変お世話になりました。また、事業を通じて多くの方々との関係が築けたことも大きな財産となりました。心より御礼申し上げます。